教育雑記帳

2013年早生まれ男子のママ。英語教育、理数教育、親の観点から読むビジネス書についてゆるく書いています。

中学受験について考え中〜『頭のいい子には中学受験をさせるな〜「灘」を超える、東大合格メソッド』

『頭のいい子には中学受験をさせるな〜「灘」を超える、東大合格メソッド』
稲荷誠(著) メディアランド 2014/1/1
 
<総評> ★★★★☆
大学受験を有利にするための数学の勉強の仕方、さらにはグローバルな舞台で活躍するための国語と英語の勉強の仕方が述べられている。我が家の日々の教育方法を考える上で、色々と整理がついて参考になった。
メルカリで売却済み。
 
 
<手に取った理由>
息子は地元の公立小学校に通っているが、小1の終わりくらいから「算数の授業が簡単すぎてつまらない」、「時間の無駄だから学校に行きたくない」と言い始めた。とりあえず、本人の興味の赴くままに、算数は無学年制のオンライン通信教育を始めてみたら、楽しそうで生き生きとしている。親としてはホッとする反面、ますます公立の学校で授業を受けさせる意義がわからなくなってきて複雑な気持ちになった。この状況を知っている親戚からは、有名私立中学の受験を勧められたが、それもなんだかピンとこない。何より、中学受験のために膨大な量の宿題をこなす、ということを私たち両親が受け入れ難かった。いずれ中高生になったら、部活などもあって忙しくなる。せめて小学生の間は、自分の好きなことや遊びに没頭する時間を持たせたい。本当に中学受験以外に方法はないのか?という気持ちで手に取った本。
 
 
<新しく得た情報、知識、考え方>
タイトルにある「中学受験をさせるな」という文言は、要は、大学受験を有利にするには数学を先取り学習させるべし。特に一般的な中高一貫校ではなく、「灘型」(=中1の1年間で中学数学を全て終え、中2から高校数学に入り、高校時代は演習が中心)が良いが、中学受験のための通塾や宿題にかける膨大な時間がもったいない。著者の主宰している稲荷塾方式を家庭で実践すればよい、ということ。
 
ただし、中2以前から高校数学に入ることになれば、そもそもそうすることで何がしたいのか、というビジョンを明確にする必要がある。 ←これ、とても重要!!
 
また、地元公立中学に進んで算数は先取りする場合、さらに授業が退屈で仕方なくなるだろう。どこか居場所を探す必要があるだろう、というのが課題。
 
 
◎根源的な力を育てる国語教育
 
参考図書として挙げているのは
『祖国とは国語』藤原正彦新潮文庫
『伝説の灘高教師が教える 一生役立つ学ぶ力』橋本武(日本実業出版社
 
 
<取り入れたいこと、共感したこと>
稲荷塾方式の基本型をできる範囲で真似てみたい。すなわち、小学生の間に中学数学を終え、中1から高校数学に入る。ただし、小学生は遊ぶことが仕事なので、目安とする程度。小3または小4から週1回1時間の学習を始めれば、可能とのこと。
 
◎小学算数の進め方
コツとしては、
(1) できるだけ薄い問題集を準備する。
(2) 週1回1時間程度でよい。
(3) ある程度理解したら次に進むこと。
(4) 意味を理解しようとする姿勢を教える(例として、円周の長さは直径の3倍より大きく、4倍より小さいことを確認する。確認方法としては、円に内接する正六角形を描き、次に円に概説する正方形を描く。あるいは、分数を分数で割る)
 
◎中学数学の学び方:親も一緒に格闘する
(1) 薄い問題集を各学年用として2種類ずつ選び、一方で1年分の学習をし、
 それが終われば他方で復習をする。
(2) 上のテキスト3年分が終わったら、単元別に分かれている入試問題週で
 全体を学習し直す。
(3) 模擬テスト計おしきになっている入試用問題集で演習する。
 
 
◎コミュニケーションツールとしての英語教育方法
大学で英語で存分にディスカッションできる力をつけたい。受験英語とは大きく異なる。実践的な英語力をつけるためには、1日2〜3時間を英語学習に使いたい。
 
ヒアリングとリーディングを深めるには多くのボキャブラリーが必要。スピーキングは少ない単語でも使いこなすことが重要。
 
多読:英語の基礎と感覚を身に付ける
 Penguin Readers や Oxford University Press などのレベル別に出ている小説から
 選び、週に1冊のペースで読む。基準は、1ページに知らない単語が4つ未満の本。
 
英字新聞:今の英語を学ぶ、ボキャブラリーを増やす
 The Japan Times ST など
 
生の英語に触れる
EEvideo: ジャンルが豊富、無料コンテンツも充実していて字幕もついている
レアジョブ:フィリピンの英語講師とネット接続して会話力を鍛える