教育雑記帳

2013年早生まれ男子のママ。英語教育、理数教育、親の観点から読むビジネス書についてゆるく書いています。

【音の本】鳴く虫好きに絶対オススメ!〜虫の鳴き声の図鑑

9月も半ばになり、うちの方はすっかり秋めいてきた今日この頃。

道を歩いていても、セミの大音量の声はすっかり耳にしなくなり、代わって優しげで涼しげな虫の声が聞こえるようになった。

以前から、虫の鳴き声を耳にすると、虫の種類を特定しようと、帰宅後に記憶を頼りにネット検索していたが、これが、なかなか難しい。そのうち、息子も飽きてしまって調べなくなった。

ところが!「音声」から虫を調べるという画期的な図鑑を発見!

 

 

 

 

1. 総評:★★★★★

一番の売りは、鳴き声から逆引きで虫の種類を特定できるところ!だが、それだけではない、”鳴く虫探し人”への細やかな情報提供と、鳴く虫にまつわるコラムなど、丁寧な作りと「鳴く虫」への愛情がたっぷり注ぎ込まれているのが最大の魅力。

 

全ページフルカラー、見開き2ページで1つの虫を紹介している。ページ上部にQRコードがついていて、スマートフォンで読み込むと鳴き声が流れる仕組み。体長や分布、雄雌の写真や特徴、鳴く時期などの基本情報はもちろん、「自然度レベル(都心〜自然の森)」「音量」「音の聴こえる場所(地面〜木の上など頭上)」といった”鳴く虫探し人”にとっては、まさに欲しい情報が満載。とても丁寧な作りになっている。

 

鳴く虫に少しでも興味があれば、大人にも子どもにも、絶対にオススメ!

 

2. 手に取った理由

息子の保育園時代から、鳴く虫の正体探しを時々やっていたが、とても難しく、やめてしまっていた。書店の店頭でこの本を見かけ、鳴く虫探しをしたくなった。A5サイズで112ページとコンパクトなのもよい。

店頭でQRコードを読み込んで音声を確認したところ、想像以上に綺麗に再現されていたことにも驚いた。音声を聴くだけでも、心が癒される。

 

3. オススメのポイント

写真と音とわかりやすい指標やグラフがあるので、子どもも楽しめるし、一緒に虫探しをしてみよう、と思える。

3つの指標

鳴く虫を探すにあたって、ヒントとなる3つの指標が具体的でわかりやすい。

 

自然度レベル:「1. 都心のびるの生垣、街路樹や小さな植え込みなど」から「5. 人里から少し離れた自然の森や低山のハイキングコースなど」までの5段階

 

音量:「1. 意識しながら歩いていて聴こえる。5mないし10m以上離れると聞き取りづらくなるレベル」から「3. 20mくらいなら離れていても余裕で方向が定められる。窓を明けながらの車でも生息の確認ができるレベル」までの3段階

 

音の聴こえる場所:「1. 地面から聴こえる」から「4. 木谷ススキなど頭より上の方から聴こえる」までの4段階

 

鳴き声のカタカナ表記と分類方法

目次で鳴き声を「ノイジー」「メロディアス」「シャープできれい」「やわらかくて美しい」「単調で地味」「突発的に鳴く」の6つに分類しているのが、分かりやすい。

また、鳴き声を工夫されたカタカナ表記に落とし込み、鳴き声の波形も添えられている。

 

鳴く時期

昼夜の別に加えて、何月ごろから鳴き始めて何月がピークか、というのもわかりやすいグラフ表示になっている。

 

コラム

時折差し込まれているコラムが7つあるが、取り上げているテーマが面白い。

特に面白かったのがビートルズがサンプリングしたコオロギの種類を推測した話やバッタの鳴き声(出す音)、鳴く虫の録音。

 

親である私自身、特別な虫好きではないけれど、この本に関しては、読んで聴いて楽しめる、オススメの本だ。